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削蹄師とはどんな仕事?|仕事内容や必要資格について解説

削蹄師とはどんな仕事?|仕事内容や必要資格について解説

「削蹄師とはどんな仕事?」
「削蹄師になるにはどんな資格が必要なのかを知りたい」

削蹄師について、このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、削蹄師の仕事内容や必要資格などについて詳しく解説します。

削蹄師という仕事について十分に理解を深めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

削蹄師とはどんな仕事なのか

削蹄師とはどんな仕事なのか

まずは、削蹄師がどのような仕事をしているのか具体的な内容を紹介します。

削蹄師は牛にとってなぜ必要なのかについても理解すれば、より削蹄師の仕事の役割や重要性についても理解できるはずです。詳しく解説します。

削蹄師とは

削蹄師(読み方は「さくていし」)とは、牛の蹄(ひづめ)を定期的に切ったり削ったりして形を整えて健康をチェックする仕事です。

単に牛の爪を切るだけの仕事というわけではなく、牛によって異なる蹄の形やバランス、歩き方などを判断して、1頭1頭に合わせて爪を切ります。

牛の蹄は、伸縮性を利用して血液循環をスムーズにしているため、”第二の心臓”と呼ばれるほど、牛にとって重要なパーツです。蹄を適切な状態に管理しなければ血液循環が滞り、趾皮膚炎(DD)や蹄底潰瘍由来、白帯病などの「蹄病」になってしまうこともあります。

いわば、削蹄師は単純に牛の爪を切るだけではなく、牛が健康的に過ごすための根幹を担う仕事なのです。

なお、馬の蹄を管理する仕事は「削蹄師」ではなく、「装蹄師」と呼ばれ削蹄と装蹄を合わせて行うため、「削蹄師=牛削蹄師」と認識されることが一般的だと理解しておくと混同する心配もなくなるでしょう。

主な仕事内容

削蹄師の仕事内容は、年に2回ほどの頻度で削蹄を含めた牛の脚周辺のケアを行うことです。

少し前までの削蹄師は、装蹄師としての役割も担うことが一般的でしたが、畜産業界の生産性の向上から削蹄師は削蹄を中心に仕事をすることが一般的となりました。

具体的な削蹄方法として挙げられるのが、「削蹄師が自ら削蹄する牛の脚を持ちあげて蹄の手入れをする方法」と「削蹄枠という機械のなかに牛に入ってもらい固定しながら蹄の手入れをする方法」の2種類の方法です。

削蹄師自身が牛の脚を持ち上げる場合は、固定されていない牛の脚を削蹄師自身が持ち上げるため、単純に牛の脚を持ち上げるだけではなく、暴れる牛の力を抑えるための力が必要となります。

一方で削蹄枠に牛に入ってもらう場合は、機械で身体が固定されるため暴れることはありませんが、削蹄師が持ち上げる方法に比べて数多くの牛を担当することになり、大きな農場だと1日で100頭以上も担当することがあるので、集中することや繰り返し作業することへの忍耐が必要です。

近年は削蹄枠を使用した削蹄が主流ですが、削蹄師に入らない大型の牛の削蹄については削蹄枠を使用せずに行います。

削蹄師になるには?

削蹄師になるには

ここでは、削蹄師になるための資格や資格取得期間、資格の難易度について詳しく解説します。先ほどもお伝えしたとおり削蹄師は牛の命に関わる重要な仕事となりますので、簡単に取得できる資格ではありませんが、具体的にどのくらいの期間で取得できる資格なのかを理解しておきましょう。

①削蹄師になるには認定牛削蹄師の資格取得が必要

削蹄師になるためには、日本装削蹄協会(公社)が認定する「牛削蹄師認定講習会」を受講し、資格を取得することが必要です。

認定牛削蹄師の資格は3種類あり、実務経験を積むごとに取得できる資格が増えていきます。それぞれの資格の概要について、詳しく見ていきましょう。

2級認定牛削蹄師

基本的な削蹄知識と技術を修得が認められる資格ですこの資格を取得すれば、はじめて牛の削蹄作業を担当できるようになります。

1級認定牛削蹄師

基本的な削蹄技術を保有しており、牛複数頭の削蹄の業務ができることを認められる資格です。

指導級認定牛削蹄師

削蹄に関して専門的な知識と技術を保有しており、蹄から牛の健康チェックができる削蹄師の最高位の資格です。この資格を取得すれば、削蹄師として優秀な技術を持った人材であることを証明できることに加え、蹄の健康チェックなどにも携われるようになります。

参考:公益社団法人 日本装削蹄協会

②指導級認定牛削蹄師になるための期間

2級認定牛削蹄師の認定試験に合格してから毎年ステップアップできるというわけではなく、それぞれの資格を保有した状態で複数年の経験を経てから次の資格を受験するという流れになります。

具体的には、「2級」の取得から4年以上の経験で1級の認定試験の受講要件を満たし、「1級」の取得から9年以上の実務経験を経ることで「指導級」の認定試験を受験する資格が与えられるという流れです。

つまり、指導級認定牛削蹄師になるためには最短でも2級認定取得から13年の実務経験が必要なのです。

指導級の募集要項には、「1級認定牛削蹄師の認定を受けてから9年以上の実務経験と同等以上の技術があると認められた人」という内容がありますが、基本的には最短13年かかると覚えておきましょう。

また、2級認定牛削蹄師になるための認定試験においては牛に削蹄をする実習がありますが、この実習だけでの試験合格は難易度が高いと記載されています。

試験受講前に専門学校や削蹄について学べる牧場や農場などで勤務することを考えると、さらに2年〜4年ほどはかかると見積もっておく必要があるでしょう。

③認定牛削蹄師の資格の難易度

認定牛削蹄師の資格の難易度について明確な基準はありませんが、日本装削蹄協会が公開する「認定試験の概要」から、ある程度の推測は可能です。

認定資格の概要と受講者対象の要点は、以下の通りです。

資格内容 受講対象者
2級認定牛削蹄師
  • ・年齢制限は18歳以上
  • ・獣医師の場合は獣医師免許証を提出することで学科講習・学科試験は免除される
  • ・講習会では実牛で削蹄実習をするものの、実習だけの経験で試験合格は難しいため、事前に削蹄の経験を積む必要がある
  • ・日本装削蹄協会が発行する専門テキストでの勉強がおすすめ
1級認定牛削蹄師
  • ・2級を取得してから4年以上削蹄師として実務経験を持っていること
  • ・2級認定牛削蹄師のなかで技術が優秀だと認められること
指導級認定牛削蹄師
  • ・常に認定牛削蹄の業務をしている人
  • ・1級を取得してから9年以上削蹄師として実務経験を持っている人もしくは同等以上の技術を持っていると認められる人
  • ・牛削蹄業界において指導者として適格だと認められる人
  • ・会長または日本装削蹄協会(公社)定款第5条1号に定める正会員のうち、認定牛削蹄師で構成する団体の会長もしくはこれに準ずる人に推薦された人

参考:公益社団法人 日本装削蹄協会

このように、認定牛削蹄師になるためにはテキストでの勉強だけではなく実習での勉強も必要となるため、試験の難易度は低くないことがわかります。

ただし、日本装削蹄協会によると、2024年時点において第一線で活躍している認定牛削蹄師は約800人いると発表されています。

酪農大学では、2020年度の2級認定牛削蹄師資格試験に20人が挑戦し全員が合格しているという事例もあるため、削蹄に関する勉強をしていれば、決して合格できないほど難しい難易度ではないと推測されます。

④認定牛削蹄師の合格率

認定牛削蹄師の認定資格の合格率についての発表はありません。

しかし、酪農大学では2020年〜2024年にかけて毎年17人〜20人の生徒が2級認定牛削蹄師資格の資格試験に挑み、すべての年で全員合格していることから、資格取得に向けて勉強していれば、それほど合格率は低くないことが推測できます。(参考:酪農学園大学

ただし、先ほどもお伝えしたとおり、認定牛削蹄師に合格するためには座学だけでなく実習も必要になるので、認定試験前にも経験を積まないと合格は難しいでしょう。

また、「体力仕事」と言われる削蹄師ですが、男性にしかできない仕事ではありません。実際に、酪農大学では女性の割合が多い年もあることから、女性も削蹄師の道を目指すことは不可能ではありません。

削蹄師に関するよくある質問

削蹄師に関するよくある質問

ここでは、削蹄師に関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。

Q1.削蹄師になるために国家資格は必要?

日本装削蹄協会(公社)が発行する「認定牛削蹄師」は、国家資格ではなく民間資格です。

現在、日本装削蹄協会(公社)が発行する「装蹄師資格」については昭和45年までは国家資格でした。そのため、削蹄師の資格と混同されがちでますが、現在は削蹄師・装蹄師ともに国家資格ではなく、民間資格であるということを理解しておきましょう。

Q2.蹄を削蹄しないとどんな事故が起こる?

牛の蹄は、”第二の心臓”と呼ばれるくらい、牛の血液循環に大きな役割を果たしています。蹄を削蹄しなければ、「蹄病(ていびょう)」という病気にかかる恐れがあります。

蹄病になってしまうと、ストレスや痛みなどから食事量の減少が発生し、乳量が少なくなります。最悪の場合、牛がそのまま死んでしまうという事態になりかねません。

削蹄を怠ると、病気にならなかったとしても関節炎などになることが多く、牛が自立できない・転倒しやすくなるなどのトラブルが生じ、死亡リスクやケガのリスクが高まります。

Q3.削蹄師の年収はどのくらい?

削蹄師は、牧場や農家に勤めながら削蹄をするのか、削蹄を専門的に扱うのかによっても年収は大きく異なります。

また、削蹄を専業にする場合においても、大手農場に勤めるのか、牛削蹄会社に就職するのか、独立開業するのかによっても年収は大きく異なります。削蹄師に明確な平均年収は存在しないと言えるでしょう。

牛削蹄師は顧客からの仕事がないと収入になりませんが、指導級認定牛削蹄師を取得できれば安定して仕事を依頼されるため、独立開業して年収を大幅アップさせることも可能です。

Q4.削蹄師は馬の蹄も管理できる?

「削蹄師」は牛の蹄を削蹄する仕事、「装蹄師」は馬の蹄の装着と装蹄を両方行う仕事です。

また、牛の蹄は1本の脚に2つ付いているのに対して、馬の蹄は1本の脚に1つしか付いていないので、蹄そのものの役割も異なります。

心臓の役割を果たす牛の蹄と激しい運動をする馬の蹄では装着する役割も大きく異なるため、削蹄師が馬の蹄を削る・整えるなどの管理をすることはできません。

牛の脚を管理するのが「削蹄師」、馬の脚を管理するのが「装蹄師」というように覚えておきましょう。

まとめ

本記事では、削蹄師の仕事内容や資格、年収などについて詳しく解説しました。

削蹄師は牛の健康を支えるために蹄を削ったり整えたりする仕事で、日本装削蹄協会(公社)が発行する「認定牛削蹄師」という資格を取得してキャリアをスタートさせます。

2級認定牛削蹄師→1級認定牛削蹄師→指導級認定牛削蹄師という順番で目指していき、「指導級認定牛削蹄師」は2級認定牛削蹄師の取得から13年以上のキャリアを積むことで取得できる最高位の資格です。

削蹄師としてのキャリアを形成する場合は「指導級認定牛削蹄師」を目指し、この資格を取得できれば独立開業や大手農場での勤務など、仕事の選択肢の幅が広がることは間違いありません。

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