03-5730-1331

受付時間 9:00〜18:00(土日祝はお休み)

有料職業紹介 許可番号 13-ユ-309036

装蹄師とは|年収や必要資格を解説

装蹄師とは?年収や必要資格を解説

「装蹄師の年収はどれくらいかを知りたい」
「年収アップにつながる資格はどんなものがある?」

このようなお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

本記事では、装蹄師の年収相場や、年収アップにつながる資格について解説します。装蹄師の年収相場を知りたい方や年収アップにつながる資格が気になる方はご覧ください。

装蹄師とは

装蹄師(そうていし)とは、主に馬の蹄に蹄鉄を装着する仕事です。

この仕事では、馬が安定して歩行できるように、蹄鉄(ていてつ)と呼ばれる道具を馬の蹄に装着・調整します。蹄鉄は、馬の蹄を守るだけでなく運動能力も向上させる靴としての役割を果たします。

馬に蹄鉄を装着させるだけなく、蹄の状態をみて形状を整え、定期的にケアをするのも重要な仕事です。なお、装蹄師に似た仕事として「削蹄師」という職業が存在します。装蹄師が馬の蹄を管理するのに対し、削蹄師は主に牛の蹄をケアします。

いわば似て非なるものですが、家畜の蹄をケアする仕事であるという点は共通だといえます。

装蹄師の年収はどれくらいか

装蹄師の年収はどれくらいか

一般的な装蹄師の平均年収は、約310万円といわれています。

ただし実際の年収が、地域や経験年数などによって大きく異なります。多くの場合、装蹄師の給料は経験を重ねていき、スキルが上がるにつれて増えていく仕組みです。一般的な競走馬1頭当たりの装蹄料は、1万円~2万円となっています。多くの場合は、3~4人のチーム体制で装蹄をおこない、1日で数十頭を見ることが多い傾向です。

ベテランクラスとなって独立開業をした場合、仕事をコンスタントにもらえれば年収1,000万円以上も夢ではないでしょう。

装蹄師の雇用形態

装蹄師の雇用形態は、組織に勤務するパターンと、個人事業主として開業するパターンの二種類に分けられます。

それぞれの場合において、メリット・デメリットが存在しますので、装蹄師の道を目指す方は、しっかりと理解しておきましょう。詳しく解説します。

勤務装蹄師

会社などの組織に勤務する場合、社会保険から天引きされた固定給を受け取ります。装蹄師が所属する主な組織は、JRAやNAR、牧場や乗馬クラブなどが挙げられます。

勤務装蹄師におけるメリットは、各種保険や福利厚生の恩恵を受けられる点と、休日も比較的取りやすい点です。一方、個人事業主のように、どれだけ頭数をこなしても収入がダイレクトに増えるわけではない点がデメリットといえます。

開業装蹄師

開業装蹄師における収入は、「装蹄料金×頭数」によって決まります。装蹄をする馬の頭数が多ければ多いほど、収入も増える点が大きなメリットです。一方、ケガや事故などによって仕事ができなくなった場合、収入も途絶えてしまう点がデメリットといえます。

なお、一頭あたりの装蹄料金は地域や馬の種類によって異なりますが、一般的な装蹄料金は以下のとおりです。

・競走馬:1万円~2万円
・乗用馬:1万円~1万5千円

一日でこなせる頭数は馬の種類や装蹄師のスキルによって個人差がありますが、競走馬の場合、3~4人のチーム体制を組み、一日で数十頭を装蹄するケースもあります。

装蹄師の年収アップにつながる3つの資格

装蹄師の年収アップにつながる3つの資格

装蹄師になるには、認定装蹄師という資格に合格する必要があります。この資格は、公益社団法人 日本装削蹄協会が主催する資格です。

・2級認定装蹄師
・1級認定装蹄師
・指導級認定装蹄師

続いて、それぞれの資格ごとの試験内容、受験料などの概要について詳しく解説します。

2級認定装蹄師

2級認定想定とは、装蹄師になりたい方が最初に取得する必須資格です。取得するには、「装蹄師認定講習会」の受講が必要となります。

講習では、寮生活を送りながら4月から1年かけて馬に関する知識を学びます。受講定員は16名以内に定められており、願書を提出した後は選考を受け、合格しなければ講習会を受けられないルールです。

以下では、装蹄師認定講習会の詳細についてまとめました。

受講資格 入講年度の4月1日現在に満18歳以上であること
選考試験 筆記試験と面接

(高等学校卒業程度の一般教養レベルの問題・作文)

受験料(税込) 2万2,000円
講習受講料・講習実費・寮費(税込) 84万円・42万円・1ヵ月ごとに約3万~3万5,000円
講習期間 4月1日から1年間

この資格を得るには、講習会期間中もしくは講習修了後に実施される認定試験に合格する必要があります。

試験に合格後、認定申請を出し、認定資格審査会から認定されれば、晴れて資格を取得できます。

1級認定装蹄師

1級認定装蹄師とは、2級認定装蹄師取得後から4年以上経過した後に受験資格を得られる認定資格です。この資格を取得するときは、「1級認定装蹄師資格者昇級研修会」を受講する必要があります。

1級認定装蹄師の受験に関する詳細は、以下のとおりです。

受験資格 2級認定装蹄師の資格取得後、4年以上経過している者
試験内容 実技試験・学科試験
受講料・受験料(税込) 構成員 1万1,000円・1万1,000円

非構成員 2万2,000円・2万2,000円

2級と同様に、試験に合格した後、認定資格審査会から認定を受けてはじめて1級認定装蹄師として認められます。

指導級認定装蹄師

この資格は、極めて優れたスキルを持った方しか得られない認定資格です。1級認定装蹄師の資格を取得し、9年以上経過すると受験資格を得られます。

指導級認定装蹄師会の詳細は、以下のとおりです。

受験資格 1級認定装蹄師の資格取得後、9年以上経過している者
試験内容 実技試験・学科試験
受講料・受験料(税込) 構成員 5,500円・1万1,000円

非構成員 1万1,000円・2万2,000円

この認定資格を得るためには、まずは「指導級認定装蹄師資格者昇級研修会」を受講する必要があります。

なお試験では、装蹄師に関する基礎知識だけでなく、指導者に必要な心構えや知識に関する論文も出題されます。非常に難易度の高い試験であるため、取得までに長い時間がかかる資格といわれています。

装蹄師におけるよくある疑問と回答例

装蹄師におけるよくある疑問と回答例

最後に、装蹄師におけるよくある以下の疑問について回答していきます。

・装蹄師のやりがいって何?
・女性でも装蹄師になれる?
・装蹄師の職域はどういうものに分かれる?
・独り立ちするまでどれくらいかかる?
・装蹄師が死亡するケースってある?

装蹄師の道を目指している方は、これらの疑問もしっかりと解消しておきましょう。

Q.装蹄師のやりがいって何?

装蹄師のやりがいは、1頭1頭の馬と深く関わり、その成長を見守る喜びを味わえることです。

一般的にイメージされる装蹄師の醍醐味は、G1レースで優勝するような競走馬や、ワールドカップ・オリンピックに出場する馬などに携われることかもしれません。しかし実際には、装蹄師にとって関わる全ての馬が愛馬になるのです。なぜなら、ゆっくりと時間をかけて蹄をケアする中で、馬に対して自然と愛着が湧いてくるからです。

もちろん、馬を救えずに辛い思いをする場合もありますが、だからこそ、自らの技術でアシのトラブルから救えた時の喜びは大きいのです。

Q.女性でも装蹄師になれる?

競馬も世界は圧倒的に男性社会ですが、女性でも装蹄師になるのは不可能ではありません。

現状、日本で活躍する女性装蹄師の人数は決して多くはありませんが、現場で活動している方も一定数存在します。なお、日本よりも海外の方が、装蹄師を目指す女性が多いといわれています。

Q.装蹄師の職域はどういうものに分かれる?

装蹄師の職域は、馬の用途によって以下の3パターンに分類されます。

装蹄師の勤務地 扱う馬の種類
乗用馬 全国各地の乗用馬および競技馬
生産地 競走馬の幼駒、育成馬、休養馬、繁殖牝馬
競馬場 臨戦状態にある競走馬や入厩する前の競走馬

いずれかの職域に特化した装蹄師もおりますが、中には全ての職域を手がける装蹄師も存在します。

Q.独り立ちするまでどれくらいかかる?

もちろん個人差はありますが、一人前になるには10年以上かかるケースも少なくありません。

装蹄師は、資格さえ取ってしまえばすぐに独り立ちできるわけではありません。なぜなら、蹄鉄の付け方は決して均等ではなく、一頭一頭に合った蹄鉄を用意する必要があるからです。それらは、教科書やネットで調べて分かる情報ではなく、現場で実践して覚えていくのが大切です。

そのため、装蹄師は資格を取得してからが本格的なスタートだと理解しておきましょう。

Q.装蹄師が死亡するケースってある?

中には、馬に蹴られて死亡してしまう事故も決してゼロではありません。

一般的に、馬は優しくておとなしい性格だといわれていますが、馬の大きさや重さからかなりの危険を伴う仕事であるのは想像がつきます。馬に蹴られたら、男性でも一撃で命を落としてしまうケースもあります。

そのため、装蹄師は非常にやりがいがある一方、命の危険と隣り合わせの仕事であるといえます。

まとめ

本記事では、装蹄師の年収実態や年収を上げるための資格を解説しました。

下積み時代を終えるまで高年収を狙うのは難しい仕事ではありますが、着実にキャリアを積んでベテランまで昇りつめれば、一気に高年収を果たすチャンスのある仕事です。

無料!転職サポートに登録

新着求人