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削蹄師とは?平均年収や必要資格も解説

削蹄師とは?平均年収や必要資格も解説

「削蹄師の年収はどれくらいかを知りたい」
「今よりも年収を上げられるかイメージできない」

このようなお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

本記事では、削蹄師の年収相場や実態、年収を決めるための要素などについて解説します。

削蹄師における年収の実態を知りたい方や年収を上げるためのポイントを知りたい方は、ぜひ最後までご一読ください。

削蹄師とは

削蹄師(さくていし)の主な仕事は、牛などの家畜の蹄を切り整えることです。

具体的には、牛が快適に歩行できるように蹄をトリミングし、蹄の形状や硬さ、歩き方をチェックします。蹄に何らかの損傷や病気がある場合は、治療獣医と連携し、牛の健康管理なども担います。

一方、「装蹄師(そうていし)」という削蹄師と役割が類似した職業も存在します。削蹄師は牛の蹄を整えるのに対し、装蹄師は馬の蹄を整えます。また、装蹄師は馬の蹄を保護するための蹄鉄(ていてつ)を装蹄します。蹄鉄はいわば靴のような役割を果たすもので、競走馬などの運動量が多い馬には、蹄に蹄鉄を付ける必要があるのです。

日本装削蹄協会では「牛削蹄師」と「装蹄師」で区分しており、正式にはこの2パターンで呼び分けられてます。

削蹄師の年収はどれくらいか

削蹄師の年収はどれくらいか

削蹄師の年収は、個人事業主として働くのか、それとも畜産関係の企業に勤めるのかによって差が開きます。また、都市部よりも地方エリアの方が削蹄師の需要が高い傾向です。

一般的に、十分な顧客を確保できるスキル・経験を持っている削蹄師の平均年収は、およそ500万円~600万円と言われています。

なお、牛1頭につき3,000円~4,000円が全国的な相場とされており、最新設備を利用すれば、削蹄師2名がかりで1日100頭以上の削蹄をおこなうケースもあります。

計算上、一日で約15万円~20万円ほど稼げますが、作業時間や削蹄師の人数、スキル、設備の充実性などで、削蹄頭数や収入は変動します。

削蹄師の年収と月給の実態

削蹄師は地域や働き方、スキル次第で大きく稼げるチャンスがある仕事です。

ただし、専門性が求められる仕事であるため、最初は下積み時代を経て徐々にスキルを身につけなければなりません。さらに、年に1回程度おこなわれる技術試験を受け、顧客から評価され、初めて昇給を果たせるのです。

次に、未経験者の場合と経験者の場合に分けて、年収と月給の実態を解説します。

未経験者の初任給

未経験である削蹄師の一般的な初任給は、月給20万円程度です。この期間では、主に牧場や農場での実務経験を通じて、業務の流れや注意点などの基礎を学びます。最初の1年は見習いとして位置づけられており、この期間に基礎技術を身につける必要があります。

経験者の場合

経験者の月給相場は、およそ30万円~40万円です。経験者の場合、主に技術の高さや顧客からの評価が給与アップの大きなカギとなります。フリーランスに転身すれば、収入は不安定になる傾向ですが、成功すれば年収を大幅にアップできるでしょう。

削蹄師の年収を決める2つの要素削蹄師の年収を決める2つの要素

技術と資格の有無

削蹄師になるための必須条件は、日本装削蹄協会が定める認定牛削蹄師2級の資格を得ることです。2級を取得するには、2日間の学科、実技講習を受け、試験に合格する必要があります。

以下では、2級認定牛削蹄師資格の取得方法の概要をまとめました。

求めるレベル 基本的な削蹄知識と技術を習得し、
牛個体の削蹄ができること
受講対象者

18歳以上の方

※獣医師の場合:

受験申し込み時に獣医師免許証(写)を提出すれば、
学科講習および学科試験が免除
(受講料と受験料は通常通り必要)

開催場所 全国巡回方式・毎年5地区(北海道・東北・関東甲信越・中国四国・九州)
講習・試験期間 2日間
講習内容 【1日目】学科講習 削蹄基礎知識 (3時間)
【2日目】実技講習 基本削蹄 (9時間)
試験内容 【1日目】学科試験

A分野
(肢蹄の解剖、生理、疾病)

B分野(削蹄判断)

C分野(基本削蹄法)

試験時間:
A分野+C分野:計1時間、
B分野:30分

【2日目】実技試験

単独保定法による削蹄の実技
試験(前肢1肢、後肢1肢の
基本削蹄)

試験時間:
受験者1人につき40分

受講・受験料 受講料:3,600円+受験料:40,400円
テキスト

・認定試験の学科試問は本テキストの中から出題

・希望者には事前にテキストを頒布
(牛削蹄入門:6,000円)

※事前にテキストの購入を希望する方は、
日本装削蹄協会へ要問合せ

必携品

・試験用鉛筆、消しゴム、画板(B4版大)

・削蹄用下敷板、ガスバーナー、タオル

・鎌型蹄刀、削蹄鉈、削蹄槌、蹄鑢、
前垂れ、頭部保定用ロープ
※洗浄、消毒済みの用具

実務試験時の服装 洗濯済みの作業着+消毒液への踏み込みが
可能な長靴や安全靴
受講手続き 講習会の開催30日前までに受講申込書を
地元装削蹄師会に提出
→受講・受験料を
指定口座へ振り込み

参考記事:牛削蹄師になるには|公益社団法人 日本装削蹄協会

なお、認定牛削蹄師には、1級・指導級という2つのグレードも存在します。2つの資格の概要を簡単にまとめると、以下のとおりです。

階級 求めるレベル 必須条件
1級 削蹄師の基礎スキルが
あり、業務を遂行できる
2級の資格
取得から4年
以上経過
指導級 削蹄師の専門知識と技術があり、削蹄と護蹄衛生全般を指導できる 1級の資格
取得から9年
以上経過

参考記事:牛削蹄師になるには|公益社団法人 日本装削蹄協会

なお、資格取得は5年ごとに更新手続きをおこなう必要があるため、常に削蹄師としてのスキルと経験を磨き続ける必要があります。

まずは2級の資格から挑戦し、着実にスキルアップを重ね、次に1級、ゆくゆくは指導級と階級のレベルを上げていけば、あなたの削蹄師としての市場価値は確実に高まるでしょう。

牧場規模と地域差

削蹄師の年収は、勤務する牧場の規模や地域によっても異なります。一般的に、大規模な牧場や酪農場の場合、飼育する牛の母数自体が多く、削蹄作業の必要性が高いため、給与額も高めな傾向です。

一方、小規模な牧場は、給与額も低い傾向ですが、大規模な牧場よりも人手に余裕があるため、シフト調整や休日申請などが通りやすく、柔軟な働き方が可能といわれています。

削蹄師が年収を上げるためのポイント

削蹄師が年収を上げるためのポイント

最後に、削蹄師が年収を上げるためのポイントを初心者・熟練者ごとに分けて解説します。

初心者の場合

削蹄師としての腕がまだ満たない方は、専門の技術研修へ積極的に参加しましょう。現地研修には、実際の作業環境で動物に触れながら、基礎的な削蹄技術や道具の使い方、作業の手順などを学べるメリットがあります。

中には、先輩スタッフが初心者向けの研修をおこなってくれる牧場などもあるので、実践をふまえて腕を磨いていくと良いでしょう。

熟練者の場合

削蹄師として既に活躍されている方には、定期的な研修や勉強会への参加をおすすめします。

座学や実務研修だけでなく、他の削蹄師との交流を通じて、個々が持つスキルの情報交換もできるはずです。また、最新の技術や方法を学ぶために、専門書や業界誌を読むのもおすすめします。

まとめ

本記事では、削蹄師の年収相場や年収が決まる要素、年収を上げるための方法を解説しました。

一人前の削蹄師になるためには、最低4年以上の年月が必要ですが、腕を十分に磨けば、一生もののスキルを身に着けられます。一人前の削蹄師の需要は下がらないとも言われているので、安定して稼げる削蹄師になるのを目指し、一歩ずつ前へ進んでいきましょう。

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