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厩舎の仕事内容7つ!厩務員の魅力とやめとけと言われる理由や求人を探すコツ

厩舎の仕事内容7つ!厩務員の魅力とやめとけと言われる理由や求人を探すコツ

「馬に関わる仕事がしたい」「競走馬を育ててみたい」という夢を持つ人にとって、「厩舎(きゅうしゃ)の仕事」は身近な職業の一つです。

しかし、その仕事が具体的にどのような内容で、給与や一日のスケジュール、そして仕事の厳しさについて、詳しく知っている人は少ないのではないでしょう。

この記事では、厩舎で働くスタッフの仕事内容7つや平均年収、「やめとけ」と言われる理由などを徹底的に解説します。あなたが厩舎の仕事に向いているか、具体的な一歩をどう踏み出すべきかが明確になります。

厩舎の7つの仕事内容

厩舎の7つの仕事内容

厩舎スタッフ(主に厩務員や調教助手)の仕事は、競走馬が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、その生活全般をサポートすることです。彼らの仕事は、馬の健康管理と調教の準備に直結しており、多岐にわたります。

馬房清掃

厩舎スタッフにとって、馬房(ばぼう)清掃は、馬の健康管理の基本となる日課です。

馬が一日を過ごす馬房を清潔に保つため、毎日、馬の糞や汚れた敷料(わらやおがくず)を取り除き、快適な環境を維持することで馬のストレスを軽減するために不可欠です。

また、湿気やアンモニア臭が原因となる蹄や皮膚のトラブルを予防するため、定期的に敷料を入れ替えます。この際、季節や馬の状態に合わせて敷料の量や素材を調整するなど、細やかな配慮が求められます。

餌やりと給水管理

馬の体調やトレーニング内容に合わせた緻密な餌の管理は、厩舎スタッフの専門性が問われる業務です。

基本的に一日2〜3回の給餌と給水を行います。競走馬はわずかな体調変化が食欲に現れることがあるため、食欲や飲水量の変化を細かくチェックし、異常を早期に発見することが大切です。

また、調教師や獣医と連携し、トレーニング量や体調に合わせた飼料の種類や量を調整することで、栄養バランスを崩さないよう管理し、最高のパフォーマンスを引き出せる体づくりをサポートします。

馬体の手入れと健康チェック

毎日のブラッシングやシャンプーなどの手入れは、馬の体を清潔に保ち、皮膚病や体調不良を予防する上で欠かせません。この手入れの時間が、厩舎スタッフと馬との信頼関係を築く大切なコミュニケーション時間となります。

手入れの過程で馬の全身を触るため、ケガや体温、肢の腫れといった異常を早期に発見し、獣医師へ報告する健康チェックの役割も兼ねています。特に、蹄の掃除とケアは、馬の運動能力と健康に直結するため重要です。

調教補助と傷病対応

厩舎スタッフは、競走馬がしっかしとした走りを見せられるよう、日々の調教をサポートします。

主な業務は、早朝の調教に向けた鞍や手綱などの騎乗準備や、馬を引いて行うウォーミングアップやクールダウンの補助です。実際に馬に騎乗する調教助手や騎手を支える重要な役割を担っているのです。

また、調教中に馬の歩様や息遣いに異常がないかを観察し、小さな変化も見逃さず調教師に報告します。万が一、馬がけがや病気になった際は、治療補助や安静管理を担当し、獣医の指示に従ってケアを行います。

報告・連携・記録業務

厩舎の仕事は、現場での作業だけでなく、正確な記録と情報共有が重要です。これらの記録は、日々の管理の振り返りや、今後のトレーニング計画の基礎データとなるからです。

スタッフは、担当馬ごとに以下のように記録を残します。

さらに、調教師や獣医、騎手などとの間で、馬の状態に関する情報を常に共有し、連携を取ることが求められます。この日々の報告・連携が、馬の管理品質を均一に保ち、チーム運営の質に直結します。

厩舎員になるためには

厩舎員になるためには

厩務員になるためには、各地の厩舎を運営する調教師と雇用契約を結ぶ必要があります。

必須の国家資格などはなく、特定の学校に通う必要はありません。

牧場で働いているときに調教師からスカウトを受けたり、ハローワークやNARの厩務員募集サイトから応募するなどして厩務員を目指せます。

ただし、各主催者によって採用方法が異なります。また、経験者優遇の傾向はありますが、未経験者向けの研修制度を持つ競馬場もあるため、それぞれの採用情報をチェックすることが大切です。

厩舎のスタッフの給料

厚生労働省の調査によると、厩舎スタッフの給料は平均年収351万8,000円とされています。

ただし、所属する競馬団体や地域、個人の経験によって差が出ることもあり、この平均値はあくまで目安です。

給与構造の特徴は、進上金と賞金分配があることです。担当馬がレースで活躍し、賞金を獲得すると、その一部がスタッフに特別手当として支給されるところもあります。この臨時収入の額によっては、年収の大幅アップが期待できるのです。

一方で、基本給が他の産業と比べて低めである場合や、担当馬の成績に収入が左右されるため、収入が不安定になりやすいというリスクもあります。

参考:職業情報提供サイト「jobtag」

厩舎の1日のスケジュール

厩舎スタッフの1日は、早朝の4時〜5時頃から業務を開始するのが一般的です。馬の調教が日の出とともに始まります。主なスケジュールは以下の通りです。

通常、午前の業務後に休憩をハサミ、夕方に再度えさやりや見回りを行います。馬の状態によっては夜間の見回りが必要となるほか、レース開催時には遠征の帯同も発生します。

厩舎の仕事の魅力とやりがい

厩舎の仕事の魅力とやりがい

厩舎の仕事は、体力的な厳しさがある一方で、馬と密接に関わり、その成長を見守る大きな喜びがあります。この仕事に情熱を注ぐ人々が語る、他の職業では決して得られない特別な魅力とキャリアの可能性を具体的に見ていきましょう。

馬と直接関われる喜び

厩舎の仕事の魅力は、馬と直接関われることです。

日々の手入れや世話を通して、一頭一頭の馬の個性や体調を深く理解し、強い信頼関係を築ける喜びがあります。馬の表情や反応から体調や感情の変化を感じ取り、それに応じたケアを提供できる環境に喜びを感じる方は多いでしょう。

さらに、自分が日々トレーニングやケアに関わった新馬が成長し、やがて競馬場で力強く走る姿を見たときの感動は格別です。自分の関わりが、馬の成長やレースでの成果として現れるため、大きな達成感を味わうことができます。

成長を見届けられる

新馬が初めて厩舎に来た日から、トレーニングを経てレースに出走し、勝利を目指すまでの全過程に立ち会えるのが厩舎スタッフのやりがいです。

日々の調教やケアを通して、馬が心身ともに成長していく過程を間近で実感できます。特に、育てた馬がレースで能力を発揮し活躍する姿を見たときの感動は格別です。

自分の関わりが馬のパフォーマンス向上という成果として現れるため、達成感とやりがいを感じることができます。

キャリアアップや専門性を獲得できる

厩舎の仕事は、将来的なキャリアアップや専門性の獲得が明確に見込めます。

現場で実務経験を積むことで、馬の扱い、健康管理、調教に関する高度な専門スキルが身につきます。経験や実績を評価されれば、より重要な役割を担う調教助手へと昇進できます。

調教助手は、調教師の右腕として馬の調教を任される専門職です。さらに、調教師免許試験に合格して、調教師を目指すことも可能です。

担当馬が活躍したときに報酬をもらえる

厩舎スタッフのやりがいは、報酬によっても高まります。先に述べたように、担当馬がレースで勝利を収めたり、上位に入賞したりすると、賞金の一部が進上金や賞金分配としてスタッフに支給されます。

このシステムは、スタッフの努力が直接的に報われることを意味し、仕事へのモチベーションを維持するきっかけになるでしょう。また、馬の活躍は、厩舎チーム全体の成功であり、調教師、騎手、スタッフ全員でその喜びと達成感を分かち合える一体感も、この仕事ならではの魅力です。

「厩舎の仕事はやめとけ」と言われる大変さと注意点

「厩舎の仕事はやめとけ」と言われる大変さと注意点

厩舎の仕事には、馬の命を預かる責任感と達成感がありますが、同時に厳しい側面もあります。「馬が好き」という気持ちは何より大切ですが、それに加えて体力や責任感も求められる仕事です。この仕事特有の身体的・精神的な負担や、報酬構造に関する注意点を詳しく解説します。

身体的な負担が大きい

厩舎の仕事が「やめとけ」と言われる理由は、身体的な負担の大きさです。

早朝からの作業に加え、馬房清掃や飼料・敷料の運搬、馬の手入れといった作業は、重労働が中心となります。馬の世話は年中無休で、天候に関わらず屋外での作業も多いため、体力と持久力が常に求められます。

その結果、腰痛、筋肉痛、関節痛など、身体への負担が避けられません。馬という大きな動物を相手にするため、常に緊張感を持ち、集中力を保つ必要もあり、精神的な疲労も蓄積しやすい環境であることは認識しておくべきです。

労働時間が長い

馬の生命活動に合わせる必要があるため、厩舎の仕事は一日の拘束時間が長くなりやすいという特徴があります。

調教時間や馬のケアに時間を要するため、途中に休憩が入っても、実質的な拘束時間は長くなりがちです。

休日の取得が難しい

特にレースシーズンや繁忙期には、馬のケアや遠征対応で休日返上となることも珍しくなく、完全週休二日制は少ないのが現実です。

馬の世話は毎日必要なため、シフト制での勤務が中心であり、連休が取りづらい環境です。そのため、私生活との両立が難しくなり、これが離職の理由となることもあります。

収入が不安定である

厩舎スタッフの基本給は、他の産業と比較して低めに設定されている場合があり、成果連動型の手当制度があるため、担当馬の活躍が収入に反映される仕組みです。

担当馬の成績が良い年は高収入が得られますが、成績が振るわなかったり、馬が故障したりした場合は、収入が安定しません。

これは、個人の努力だけではコントロールしきれない、レース結果や景気に左右されるリスクを伴います。そのため、安定性を重視する人は事前に給与体系を確認しておくと安心です。

厩舎スタッフの求人を探すコツ

厩舎スタッフの仕事を探す際、重要なのが「どこで働くか」という目標設定です。

中央競馬(JRA)の厩舎で競走馬に携わりたいのか、地方競馬で地域に根ざした活動をしたいのか、あるいは乗馬クラブで一般の人と馬との触れ合いをサポートしたいのかなど、目的に合った職場を選ぶことが、その後のキャリア満足度を左右します。

それぞれの職場によって、仕事内容、給与水準、勤務体制、そして馬の扱いの専門性が異なるため、事前にしっかり情報収集を行うことが成功の鍵となります。

まとめ

厩舎の仕事は、馬の健康管理、調教補助など競走馬がレースで活躍できるよう影で支える、専門性が高く、やりがいのある仕事です。

仕事内容は多岐にわたり、特に命の誕生と成長に立ち会える感動や、担当馬が活躍したときの達成感は、他の仕事では得られない魅力です。その一方で、早朝からの重労働や不規則な勤務、そして収入の不安定さといった厳しい側面があります。

しかし、馬への情熱と体力、そして学習意欲があれば、調教助手や調教師へとステップアップできる明確なキャリアパスも存在します。本記事で解説した情報を参考に、仕事の魅力と厳しさを理解した上で、馬と深く関わる仕事への一歩を踏み出してみましょう。

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