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酪農ヘルパーの3つの役割!仕事内容や求人の見つけ方も解説

酪農ヘルパーの3つの役割!仕事内容や求人の見つけ方も解説

「酪農ヘルパーの仕事はどのようなことをするの?」
「酪農ヘルパーになる方法や仕事内容を知りたい」

酪農ヘルパーの仕事に興味があり、このような疑問をお持ちでないですか。

酪農ヘルパーは、酪農家に休みが必要なときや人手が必要なときに酪農の仕事をおこないます。本記事では、酪農ヘルパーの役割をもとに、仕事内容や求人の見つけ方をくわしく解説します。

酪農ヘルパーの3つの役割

酪農ヘルパーの3つの役割

酪農ヘルパーの3つの役割はつぎのとおりです。

・酪農家の負担軽減
・酪農を継続するための支援
・地域農業の維持

それぞれくわしくみてみましょう。

酪農家の負担軽減

酪農の仕事は、動物の命を預かる仕事であり、毎日欠かさずしなくてはいけない業務があります。具体的な内容はつぎをご覧ください。

業務 内容
搾乳 1日2回朝・夕
えさやり 一般的には1日2回
飼育場の掃除 毎日の糞尿の片付け・掃除
緊急時の対応 病気や出産などの対応

酪農は家族経営の場合が多く、従業員の数が限られているため休みが取りにくい可能性があります。そのときに頼りになるのが、酪農ヘルパーです。

酪農ヘルパーは「搾乳」「えさやり」「掃除」など、毎日しなければいけない業務を代わりにします。酪農家の長時間労働の緩和や、まとまった休みをとるために酪農ヘルパーは重要な役割です。

酪農を継続するための支援

酪農ヘルパーは、つぎのようなときに酪農家のサポートをします。

・酪農家が病気やケガで働けない
・冠婚葬祭で家族全体で休みが必要
・酪農家の高齢化
・後継者確保

酪農業界では、高齢化や後継者不足により酪農業の継続が難しいという課題があります。高齢な酪農家に代わり、酪農ヘルパーが業務を手伝ったり、事業をゆくゆくは継いだりすることで酪農の継続を支援します

さらに、繁忙期の人手不足や緊急時など酪農ヘルパーが対応すると、酪農業務が止まるリスクを防げるでしょう。

参考:日本の酪農家の85%が赤字経営 p1

地域農業の維持

酪農は、地域の農業や経済を支える重要な産業です。そのため、酪農業が衰退すると地域全体の経済に悪影響を及ぼす恐れがあります。

酪農ヘルパーは、地域農業を維持するために以下のような役割を担います。

役割 内容
人手不足解消 酪農家が必要なときに柔軟なスケジュールで対応可能
コミュニティの
活性化
酪農ヘルパーが地域に来ることで新しい人材の増加
地域の農業連携 ヘルパーが複数の酪農家のサポートをすると、それぞれの農家の連携を取りやすくなる可能性

酪農ヘルパーは、作業の支援だけでなく、地域の農業を守るためにも重要です。

酪農ヘルパーの仕事内容

酪農ヘルパーの仕事内容

酪農ヘルパーの仕事内容はつぎのとおりです。

・搾乳作業
・えさやり
・健康管理
・牛舎の管理
・牧草地の管理
・衛生管理

くわしくみてみましょう。

搾乳作業

定期的に搾乳しないと乳腺炎(※)をはじめとする病気の原因になる可能性があるため、搾乳は365日必要な作業です。一般的に1日2回、早朝と夕方におこないます。

※乳腺炎:細菌の感染や搾乳不良などにより乳腺に炎症が起きた状態

搾乳作業の具体的な仕事内容は以下のとおりです。

作業内容 具体例
準備 ・健康チェック
・乳房や乳頭の消毒
搾乳機の装着 ・専用の搾乳機を乳頭に装着
・装着したときの牛の観察
搾乳後のケア ・搾乳機の清掃や消毒
・乳頭のケア

搾乳前は、牛を興奮させずリラックスした状態でのぞめるようなサポートが求められます。搾乳の時間を決めると、牛の生活リズムを整えやすくなります。

搾乳の作業は、正確性やていねいさが求められ、牛の健康や生産性にかかわる大切な仕事です。酪農ヘルパーが搾乳の援助をすると、酪農家は安心して休めたり、ほかの業務に集中できたりします。

参考:効果的な乳房炎防除 p18-19

えさやり

牛の健康を保ち、高品質な乳製品を生産するために栄養の管理は重要です。具体的な仕事内容をみてみましょう。

作業内容 具体例
えさの配分 牛の年齢・体格・健康状態に応じたえさの調合
えさやりの
スケジュール
管理
決められた時間でのえさやり
環境の整備 飼料の保管場所やえさやりの場の掃除
子牛 日齢/月齢にあわせた量や授乳スケジュールの検討

えさやりは、限られた量を1日数回おこなう場合と、1回1日量を与えて牛が好きな時間に食べられるようにする場合があるため、くわしいスケジュールは酪農家に確認しましょう。

えさやりをとおして、牛の食欲や健康状態の観察をします。毎日必要な作業であるため、酪農ヘルパーがえさやりを代行すると、酪農家の負担を軽減できます。

健康管理

つぎのような牛の健康状態をチェックするのも酪農ヘルパーの大切な役割です。

作業内容 具体例
日々の
健康観察
・食欲/動き/体温/糞尿などの
状態を観察
・搾乳時に乳房の状態の観察
病気の
予防
・予防接種の投与
・駆虫剤(くちゅうざい)の投与
※駆虫剤:体内外の寄生虫を
駆除する薬
繁殖
サポート
・発情兆候の確認
・妊娠中や出産時のサポート

酪農ヘルパーは、牛の健康状態の観察をおこない、異常があるときには酪農家や獣医と連携を取ります。

牛の健康を守ることは、酪農の収益にもかかわる仕事です。

牛舎の管理

清潔で快適な牛舎は、牛の健康を保つために重要です。酪農ヘルパーは、酪農家にかわり、つぎのような作業をおこないます。

作業内容 具体例
清掃作業 ・消毒作業
・糞尿の掃除
・壁や柵の掃除
・汚れたおがくずの交換
・床面の洗浄や乾燥
・えさの保管場所や給水器の掃除
換気と
温度管理
・におい対策
・温度管理
設備の点検 ・飼育場の設備の点検
・設備の修繕

牛の健康を維持したり、ストレスを最小限にしたりするために、牛舎を清潔に保つことは大切です。牛が快適に過ごせることで、生産性があがることも期待できます。

牧草地の管理

牛のおもなえさとなる牧草の生産や管理は、酪農家の重要な仕事のひとつです。そのため、酪農ヘルパーが酪農家にかわり、牧草地を管理する役割を担います。

具体的な仕事内容をみてみましょう。

作業内容 具体例
草刈りや収穫 ・牧草の成長に応じた適切な
タイミングでの草刈り
・牧草の乾燥や保存
土壌の改良 ・土壌の状態の観察
・適切な肥料の選定
雑草や害虫の
駆除
・雑草や害虫の定期チェック
・必要時に除去作業

牧草地の管理は、牛にとって栄養価の高いえさを与えるために不可欠な業務です。

衛生管理

酪農の仕事は、食にかかわる仕事であり、厳しい衛生基準が設けられています。牛舎をはじめとする環境や使う物品の衛生管理は、牛の健康や商品の品質を守るために大切です。

くわしくみてみましょう。

作業内容 具体例
搾乳機の
衛生管理
搾乳機やパイプラインの
洗浄や消毒
牛舎全体の
衛生管理
牛舎内の消毒
廃棄物の
適切な処理
糞尿の処理
消毒の設置 手の消毒や消毒マットの設置

搾乳をする場や商品を取り扱う場所など、清潔が必要な場所に入るときには手の消毒や消毒マットで靴の消毒が必要です。

海外旅行に行った場合には、病原体を持ち込む可能性があるため、一定期間、清潔区域に入れないこともあります。

酪農の仕事では、牛の健康や商品の安全を確保するために衛生管理が大切です。酪農ヘルパーは、飼育環境を衛生的に保つための役割も担います。

酪農ヘルパーになるには

酪農ヘルパーになるには

酪農ヘルパーに必須な特定の資格はなく、未経験でもなれます。しかし、動物の飼育方法や環境の整え方など専門的な知識や技術が求められる仕事です。

そのため、未経験の場合は酪農ヘルパー協会がおこなっている酪農ヘルパーの養成研修を受けることがおすすめです。

レベルに応じて、研修の段階がわかれており、自分のレベルにあった講習を受けられます。実際に専門施設や酪農家での実技研修もあるため、未経験者でも安心です。

特別な資格は必要ありませんが、普通自動車免許や大型特殊免許などがあると作業が効率化でき役立つでしょう。

酪農ヘルパーの求人の見つけ方

酪農ヘルパーは以下のような各団体のホームページで募集しています。

・農林水産省
・酪農ヘルパー協会
・都道府県畜産協会
・それぞれの地域の農協

そのほかに、農業希望者に向けた就農フェアが、年に数回各地でおこなわれています。そこでも酪農ヘルパーを募集していたり、酪農ヘルパーに関する情報が得られたりするため参加がおすすめです。

酪農向けの転職サイトでも酪農ヘルパーの募集があります。当サイトでも酪農に関する求人を数多く取り扱っているため、気になることがあればお気軽にご相談ください。

酪農ヘルパーになるメリット

酪農ヘルパーになるメリット

酪農ヘルパーになるメリットはつぎのとおりです。

・さまざまな農場で経験がつめる
・ライフスタイルに合わせて働ける
・技術や知識が向上する

詳しく見ていきましょう。

さまざまな農場で経験がつめる

さまざまな農場で経験がつめるのは、酪農ヘルパーとして働くメリットです。それぞれの農場で、運営方針や飼育環境が異なります。

たとえば、最新の技術を使って管理をしている場所と、手作業での作業がメインの場所などです。

さまざまな環境で働くと、新たな技術や知識を習得でき、職場ごとに適応する適応力が上がります。

牛の品種や地域の特性による飼育管理の違いを学ぶこともでき、今後のキャリアに役立ちます。

ライフスタイルに合わせて働ける

酪農ヘルパーは、柔軟な働き方が可能です。自分のライフスタイルやスケジュールにあわせて働く日程を調整できるため、休みを確保しやすいのも魅力です。

繁忙期や休日に仕事の需要が高く、希望する時期に集中して稼ぐこともできます。

育児や介護などで時間に限りがある人や、自分の趣味に時間を費やしたい人でも酪農の仕事ができます。

全国に需要があるため、旅行をかねて各地で働くことも可能です。

技術や知識が向上する

酪農ヘルパーとして、さまざまな農場で働くと技術や知識の向上が期待できます。「搾乳」「えさやり」「掃除」などおこなう仕事は同じでも、各農場でやり方が異なります。

それぞれの農場が採用しているやり方や独自の技術を現場で体験できるため、実践をとおして学びを深められることがメリットです。

常に新しい環境で働くのは、自分の技術や知識を向上させるために役立ちます。

酪農ヘルパーのデメリット(大変なこと)

酪農ヘルパーのデメリットをみてみましょう。

・仕事の場所によって通勤時間がかかる
・各酪農家によるやり方の違いに合わせなくてはいけない
・希望したときに仕事がない可能性がある

それぞれ解説します。

仕事の場所によって通勤時間がかかる

酪農ヘルパーの仕事は、勤務地がそれぞれ違うため、通勤時間がかかる可能性があります。地方の農場では、公共交通機関が利用しにくい場合があり、自家用車での移動が必要なこともあるでしょう。

また、酪農ヘルパーの仕事は、早朝から始まることも多く、通勤時間がかかるとそれだけ体力的な負担につながります。

しかし、勤務地を近所にすると、農場が限られて仕事がない可能性もあり、自分が希望する働き方が実現しない恐れがあるため注意が必要です。

各酪農家によるやり方の違いに合わせなくてはいけない

酪農ヘルパーは、さまざまな場所で働ける一方で、それぞれの農家のやり方にあわせなくてはいけないことがデメリットになる可能性があります。

同じ作業でも、慣れ親しんだやり方ではなく、その農場ごとのやり方をしなくてはいけない場合もあり、ストレスを感じるかもしれません。

それぞれのやり方に適応できる適応力が求められます。

希望したときに仕事がない可能性がある

酪農ヘルパーの仕事は、需要により仕事量が変動するため、自分の希望するタイミングで仕事があるとは限りません。

繁忙期である夏や収穫シーズンは仕事が多く、閑散期には仕事がない可能性があります。

そのため、安定した収入を確保することが難しく、長期的に収支のバランスや管理をすることが大切です。

まとめ

本記事では、酪農ヘルパーの役割や仕事内容を解説しました。酪農ヘルパーは、さまざまな場所で仕事ができ、知識や技術の向上が期待できます。

希望するタイミングで仕事ができ、ライフバランスを保ちやすいのが魅力です。その一方で、閑散期には仕事がなく収入が不安定になる可能性もあるため、収支のバランスを計画的に考える必要があります。

酪農ヘルパーの仕事をとおして、さまざまな場所で経験をつみ、キャリアアップにつなげましょう。

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