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酪農で年収3,000万円を目指す方法5つ|やめとけと言われる理由

酪農で年収3,000万円を目指す方法5つとやめとけと言われる理由

「酪農は稼げないって本当?」「休みも取れないしやらない方がいい?」

酪農は、牛の世話が毎日必要なため、休みがとれず体力的にも厳しいイメージを抱く人もいるでしょう。

酪農は働き方次第で多くの収入を見込めます。牧場のスタッフとしてではなく、経営者として働くことで年収3,000万円を目指せるでしょう。

この記事では、酪農で年収3,000万円を目指す具体的な方法や、やめとけと言われる理由について解説します。酪農家として働きたいけど、十分な収入が得られるのか不安な方は、検討する際の参考にしてください。

酪農で年収3,000万円を目指す方法5つ

酪農で年収3,000万円を目指す方法は以下の5つです。

・牧場を経営する
・機械を取り入れて作業効率をアップする
・乳製品をブランド化する
・飼料は自分たちで栽培する
・電気は自然エネルギーで発電する

それぞれくわしく紹介していきます。

牧場を経営する

酪農で年収3,000万円を目指すためには、経営者になることが重要です。スタッフとして働く場合、給与は平均358万円程度で年収3,000万円を達成するのは難しいでしょう。

一方、牧場を経営することで、コストの管理や効率的な運営を実現し、経営の効率化や拡大を図ることで、収入を増やせるかもしれません。

農場を一から作って経営者になるのが難しい場合は、誰かの農場を引き継ぐマッチングサービスを活用するのもおすすめです。すでにほかの人が経営しているため、環境が整っています。初期費用が抑えられ、スムーズに開始できるメリットがあります。

酪農を経営する場合、経営者として持続可能な品質管理と効率的な経営の両立が重要です。

機械を取り入れて作業効率をアップする

大規模な酪農経営では、機械の導入が収益アップの鍵です。人手による作業には限界があります。人をたくさん雇うと人件費が高騰するため、大規模な農場の場合は機械化によって作業効率を上げることが不可欠です。とくに搾乳機や自動エサやりシステムなどの導入は労働時間を短縮し、作業の精度を高める効果があります。

ただし、これらの機械を導入するには初期投資が必要なため、まとまった資金を確保しなければいけません。適切な投資により、長期的に見た収益の向上が期待できるでしょう。

乳製品をブランド化する

酪農で年収3,000万円を目指すには、酪農製品の付加価値を高める必要があります。牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品をブランド化して、付加価値を高めましょう。

ブランド化することで、ほかの製品との差別化が図れ、消費者からの信頼を得やすくなります。また、高品質の製品として認知されることで、販売価格を上げられるようになり、利益率の向上につながります。

しかし、ブランドの信頼を維持するためには、常に高い品質を保つ努力が求められるでしょう。品質を保つことは大変ですが、商品のファンが増え、安定した収益の確保が可能です。

飼料は自分たちで栽培する

牛の飼料費の高騰は酪農家にとって大きな負担です。日本は輸入飼料に頼っている割合が高いため、価格の変動に影響を受けやすくなっています。世界情勢の変化により飼料費も変化し、輸入飼料だけでは経営を圧迫するリスクがあります。

そこで、自分たちで飼料を栽培することで、原材料費を抑えられるでしょう。飼料の自給自足はコストを削減し、経営の安定化を図ることが可能です。しかし、農作業の管理や栽培のノウハウを習得する必要があるため、手間や労力がかかる点にも注意が必要です。

電気は自然エネルギーで発電する

酪農において、牛舎の温度管理や照明などにかかる電気代は無視できないコストです。特に光熱費の高騰は経営を圧迫します。牛の適温域は4〜24℃のため、とくに暑い夏や寒い冬の間は、暑さ対策を取らなければ牛乳の品質にも影響が出てしまいます。

そこで、太陽光パネルを設置し、自然エネルギーで電力を賄うことが効果的です。牛の糞尿を利用する「バイオマスエネルギー」という発電方法もあります。導入コストはかかりますが、電気代を削減し、エネルギーコストの安定化を図れるでしょう。

また、災害時や停電時にも牛舎の環境を維持するための、バックアップ電源として機能します。長期的な視点で見れば、環境にも優しい持続可能な経営が実現するでしょう。

酪農を始める時の2つのポイント

酪農を始める時の2つのポイント

年収3,000万円を目指す場合、始める時のポイントは以下の2つです。

・酪農で稼ぐなら北海道で始める
・自治体の支援制度を活用する

それぞれくわしく解説していきます。

酪農で稼ぐなら北海道で始める

酪農を本格的に始めるなら、広大で安価な土地を有する北海道がおすすめです。北海道の気候は酪農に適しており、大規模な牧場経営が可能です。広い土地での酪農は、頭数の多い牛を飼育でき、経済的な効率も高まります。

また、広大な土地を利用して、自給自足での飼料栽培も始めやすく飼料コストの削減も期待できます。地理的条件を活かした経営を考えることで、ほかの地域では難しい高収入を実現しやすいでしょう。

自治体の支援制度を活用する

酪農を始める際には、自治体の支援制度を活用することが重要です。各自治体では、機械の購入や設備投資、牛の購入などに対する補助金や支援金を提供しています。

例えば以下のような支援が、居住地の自治体から受けられる可能性があります。

支援を受けたい項目 支援制度 支援制度の内容
酪農経営を安定化させたい 加工原料乳生産者補給金 ・実施主体は対象事業者

・加工原料乳(バター・チーズ・生クリーム向け生乳)に補給金等を交付。

加工原料乳生産者経営安定対策事業

(ALIC事業)

・実施主体は対象事業者

・加工原料乳における全国平均乳価が直近3年の平均を下回ったときに、その差額の8割を補塡。

生産基盤の強化を図りたい 畜産クラスター事業 ・実施主体は民間団体

・畜産クラスター計画に位置づけられた中心となる経営体に対し、畜舎の整備等を支援。

農業近代化資金

日本政策金融公庫資金

・実施主体は農協系統金融機関や日本政策金融公庫

・施設整備に必要な資金を融資。

参考:酪農関係事業等一覧表|農林水産省

これらの制度を上手く利用することで、初期投資の負担を軽減し、経営のスタートダッシュを切れるでしょう。

ただし、補助金や支援金の手続きは複雑なことが多いため、しっかりと調査し、適切に申請しましょう。

酪農家はやめとけと言われる6つの理由

酪農家はやめとけと言われる6つの理由

酪農家はやめとけと言われる6つの理由は以下のとおりです。

・飼料価格の高騰で経営を圧迫
・肉用子牛の価格が低下による収益が減少
・拘束時間が長い
・長期の休みがない
・別の仕事に転職しづらい
・スタッフで働く場合は給料が安い

それぞれくわしく解説していきます。

飼料価格の高騰で経営を圧迫

国際情勢の変化により、飼料費が大幅に増加し、経営難で廃業に追い込まれる酪農家もいます。

飼料価格が高くても、牛の食事量を減らすことは難しいため、牛の頭数を減らさない限り経営を圧迫してしまうでしょう。

とくに飼料は輸入に依存しており、価格の変動が大きいです。このようなリスクを回避するためには、飼料の自給自足や、価格変動に強い経営体制を構築する必要があるでしょう。

肉用子牛の価格が低下による収益が減少

コロナ禍以降、肉用子牛の需要が減少し、価格が低迷しています。以前は高値で取引されていた子牛が、50万円程度でしか売れない状況です。

あまり知られていませんが、酪農家は肉用のオスの子牛を販売し、収入源としています。乳牛のホルスタインどうしをかけあわせて生まれた子牛のうち、乳牛として育てられるのは「メス」のみです。子牛の「オス」や、乳牛や肉用の牛をかけ合わせて生まれた「交雑種」の子牛の場合、乳牛として育てられないため、肉用として畜産農家などに販売され育てられるのです。

子牛の価格低下により、酪農家の収益が減少し、経営が厳しくなっています。酪農経営においては、こうした市場の変動にも柔軟な対応が求められるでしょう。

拘束時間が長い

酪農は早朝から深夜まで働くことがあり、拘束時間が長いです。牛の世話は毎日しなければいけません。とくに出産や緊急事態のときは、夜中に作業をおこなう場合もあります。

長時間労働が常態化しているため、プライベートの時間を確保するのが難しいときがあります。この点が、酪農家として働く上でデメリットとされるでしょう。

長期の休みがない

酪農は毎日牛の世話をする必要があるため、長期の休みをとることが難しい職業です。スタッフ間で交代しながら休みをとることは可能ですが、スタッフの人数が少ない場合は、休みの調整が難しくなります。

家族や友人との予定が立てにくく、自由な時間を持つことが難しい点が「やめとけ」と言われる理由の一つです。休みやすい環境をつくるために、スタッフ間でのコミュニケーションや協力が重要となります。

別の仕事に転職しづらい

酪農は動物の世話や農業系のスキルや経験は積めますが、別の業界に転職する際に、その経験が直接役立つことは少ないでしょう。

牧場や農業関連の職種に転職する場合は有利ですが、まったく異なる分野に挑戦する場合、一からのスタートになる可能性があります。そのため、酪農業界を離れる際には新たなキャリアの構築に苦労する場合があります。この点が、酪農家としてのキャリアに不安を感じる理由の一つです。

スタッフで働く場合は給料が安い

ほかの職業と比べて、酪農場のスタッフは、給料が安い場合が多いです。長時間労働で体力を使う仕事のため、報酬が見合わないと感じる人もいるでしょう。

しかし、動物と触れ合い自然の中で働くことにやりがいを感じる人にとっては、給料以上の満足感を得られる職業でもあります。給与面の不安がある一方で、やりがいを重視するかどうかが、酪農を続けるかどうか判断されるでしょう。

酪農家に向いている人の特徴

酪農家に向いている人の特徴は、体力があり、ほかの人や動物のために頑張れる人です。

酪農家に向いている人は、まず動物が好きであることが重要です。牛の健康を気遣い、しっかり観察する力が求められます。牛の匂いが気になる人や糞の片付けに抵抗がある人には難しい仕事でしょう。また、エサやりや寝床の準備などで、牛の世話は体力が必要です。そのため、健康的で体力があることも求められます。

さらに、早朝からの作業が毎日あり、早起きが得意な人に向いています。毎日決まった時間にエサやりや乳しぼりをおこなうため、時間にルーズな人には向いていない仕事です。

自然の中での生活や、手をかけて育てて生産したものが多くの人の健康の役に立っていると、喜びを感じる人にとって、酪農はとてもやりがいのある職業です。

酪農家の1日のスケジュールと仕事内容

酪農家の1日のスケジュールと仕事内容

酪農家のおおまかな1日のスケジュールと仕事内容について紹介していきます。

1日のスケジュール

酪農家のおおまかな1日のスケジュールは以下のとおりです。

時間 仕事内容
5:00 牛舎の清掃、エサやり、乳しぼり(搾乳)
9:00 朝食
10:00 畑仕事、その合間に昼食
17:00 夕食
18:00 牛舎の清掃、エサやり、エサ作り、乳しぼり(搾乳)
21:00 作業終了

酪農家の仕事は、牛のサイクルに合わせるため、朝早くから仕事が始まります。朝5:00と夕方18:00の2回にわけて、乳しぼりやエサやりをおこないます。エサやりや乳しぼりは決まった時間におこなわなければいけません。

このほかに、牛の出産や体調を崩した場合は緊急で世話をする必要があります。

1日の仕事内容

酪農家の仕事内容は、牛の身の回りに関わる仕事を中心として、以下のように日常的におこなう業務は多岐にわたります。

・牛の身の回りの世話
・搾乳
・哺乳
・牛舎の清掃
・エサ作りなど

また、牛の健康管理や出産の対応など、臨機応変な対応も求められます。特に乳しぼりや哺乳、牛舎の清掃などの作業は、牛の健康状態を保つために重要です。牛のストレスを溜めないように、牛舎は清潔を保つようにしましょう。

まとめ

酪農で年収3,000万円を目指すことも可能です。そのためには、農場の経営者になり、機械を導入して作業の効率化やブランド化に取り組むことが求められるのです。

しかし、飼料価格の高騰や拘束時間の長さ、休みの取りづらさなど、酪農には多くの課題も存在します。

酪農家として年3,000万円を達成するには、これらの課題に対処しつつ、ご自身の適性を見極める必要があります。酪農の厳しさとやりがいを理解した上で、農場の経営を検討してみてはいかがでしょうか。

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