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牧場で働くために必須の資格はある?資格よりも大切なことと役立つ資格を解説

牧場で働くために必須の資格はある?資格よりも大切なことと役立つ資格を解説

牧場で働くにあたって必要な資格はあるのか、疑問を持っている方も少なくないでしょう。

一般的に、牧場で働くために必須の資格というものはほとんどありません。しかし、取得していれば実務に役立つ資格は数多く存在します。また、必須とされる資格が少ないからこそ、資格を持っていれば、「牧場に関する知識を持っている」「高い勉強意欲を有している」とされ、就職や転職が有利になる可能性があります。

本記事では、牧場で働くために役立つ資格について徹底詳しく解説します。牧場での仕事に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

牧場で働くために必須の資格はある?

牧場で働くために必須の資格はある?

結論として、牧場で働くために必須の資格というものはほとんどありません。基本的には、仕事に対する「やる気」や「体力」、「動物への愛情」が重視される傾向にあります。

牧場の仕事は、朝早くから夜遅くまで天候に左右されながら、動物たちと向き合う仕事です。だからこそ、動物が好きで根気強く仕事に取り組める資質が求められます。

もちろん、獣医師や家畜人工授精師などの専門的な仕事は資格が必須です。これらの仕事は、専門的な知識や技術が必要なので、資格がなければ業務に携われないからです。しかし、飼育スタッフなどの牧場運営に関わる仕事であれば、資格よりも経験や適性が重視される傾向にあります。

【運搬系】牧場で働くときに役立つ資格2選

【運搬系】牧場で働くときに役立つ資格2選

続いて、牧場で働くときに役立つ運搬系の資格を2つ紹介します。

①普通自動車免許(MT)

ほとんどの牧場で、普通自動車免許(MT)は必須、もしくは持っていると有利な資格です。AT限定免許しか持っていない場合は、入職までにMT免許を取得することが望ましいでしょう。なぜなら、牧場内では軽トラックや作業車などのMT車を使用する機会が多いからです。

軽トラックや作業車は、飼料や資材の運搬、あるいは牧場内の巡回などに使用されます。特に飼料は重量があるので、パワーのあるMT車が適しているのです。また、牧場によっては従業員が自家用車で通勤する場合もありますが、その際にもMT免許があると、より多くの選択肢を持てます。普通自動車免許(MT)は、牧場での仕事の幅を広げるための第一ステップと言えるでしょう。

②大型特殊自動車免許・けん引免許

トラクターや飼料運搬車など、大型特殊車両を運転する場合には、大型特殊自動車免許やけん引免許が必要になります。これらの免許を取得すれば、牧場内での作業効率を大幅に向上できます。

例えば、トラクターは牧草の刈り取りや耕うん作業など、様々な場面で活躍します。また、飼料運搬車は、大量の飼料を効率的に運搬するために使用されます。これらの大型機械を安全かつスムーズに操作できる人材は、牧場にとって非常に貴重な存在です。

さらに、大型特殊自動車免許やけん引免許を持っていれば、就職活動の場で他の応募者と差をつけやすく、選考が有利に進む可能性が高まるでしょう。

【実務系】牧場で働くときに役立つ資格10選

【実務系】牧場で働くときに役立つ資格10選

次に、牧場で働くときに役立つ実務的な資格を10種類ほど紹介します。

①日本農業検定

日本農業検定は、農業に関する基礎知識を幅広く習得していることを証明できる資格です。農産物、農業、食に関する基礎知識を問う検定で、3級から1級までレベル別に分かれています。

3級は農業に関心のある方を対象としており、農業の入門的な知識を学べます。2級は農業を仕事とする初級レベルの方を対象としており、より実践的な知識を学べます。1級は上級レベルの方を対象としており、高度な専門知識を習得できます。

就農希望者が、農業への理解度を示すために取得するケースも多く、農業界への就職を目指す方にとっては、自己PRの材料のひとつとして活用できるでしょう。

②農業技術検定

農業技術検定は、農業の現場で必要な知識や技術を習得していることを証明できる資格です。作物、畜産、野菜、果樹など、専門分野ごとに3級から1級までレベル別に分かれています。

3級は農業高校生や新規就農者を対象としており、基礎的な技術を学べます。2級は中堅の農業従事者を対象としており、より高度な技術を習得できます。1級は指導的立場の農業者を対象としており、専門的な知識と指導力を学べます。

農業高校の生徒が、学習成果の確認のために受験するケースも多く、農業技術に関する知識と技能を証明できる資格として役立ちます。農業技術検定の勉強を通じて、実践的な農業ノウハウを習得しましょう。

③危険物取扱者

危険物取扱者資格は、農業で使用する特定の危険物を取り扱う際に必要となる資格です。安全管理の意識を高める上でも重要であり、農業従事者にとっては必須とも言える資格です。

農業では、ガソリンや軽油、農薬など、消防法で定められた危険物を取り扱うシーンがあります。これらの危険物を取り扱うためには、種類に応じた危険物取扱者資格が必要です。燃料の取り扱いを誤ると、火災や爆発などの重大な事故に繋がる可能性があります。

危険物取扱者の資格を取得すれば、危険物の取扱い方法が正しく身に付き、牧場の安全を守れるようになるでしょう。

④ボイラー技士

ボイラー技士は、施設園芸などでボイラーを扱う場合に必要となる資格です。ボイラーは、温室などの暖房設備として使用され、作物の生育環境を適切に保つために重要な役割を果たします。

ボイラーの構造や取り扱いに関する知識を持ち、安全な運転・管理を行うための資格であり、2級ボイラー技士は、小規模ボイラーの取り扱いができます。大規模な施設園芸では、1級ボイラー技士や特級ボイラー技士が必要となる場合があります。

ボイラーは、燃料を燃焼させて熱を発生させるので、取り扱いを誤ると火災や爆発などの事故に繋がる可能性があります。ボイラー技士の資格を取得すれば、ボイラーに関する知識を深め、安全な運転・管理を徹底できるでしょう。

⑤農業機械士

農業機械士は、農業機械の安全な操作・整備に関する知識と技術を証明する資格です。トラクターなどの大型農業機械を安全に操作し、効率的な作業をおこなうために役立ち、農業機械の故障やトラブルを未然に防げます。

一般的に農業機械は高価なので、故障してしまうと修理費用が高額になるだけでなく、作業効率が大きく低下してしまいます。農業機械士の資格を取得すれば、農業機械の日常点検やメンテナンスを自分でおこなえるため、故障のリスクを最小限にできます。また、農業機械の安全な操作方法を習得すれば、事故を防止できるでしょう。

⑥土壌医検定

土壌医検定は、土壌診断の知識と技術を習得していることを証明する資格です。土壌診断に基づいた施肥設計や、土壌改良に関する知識を問う検定であり、3級から1級までレベル別に分かれています。

3級は、土壌診断の基礎知識を問うもので、農家や家庭菜園愛好家にもおすすめです。1級・2級は専門知識と技術が求められ、農業指導者やコンサルを目指す方に向いています。

土壌は、作物の生育に不可欠な要素であり、土壌の状態が悪ければ作物の生育が悪くなり、収穫量も低下してしまいます。土壌医検定の資格を取得すれば、土壌の状態を正確に診断し、適切な施肥設計や土壌改良が可能です。

農作物の栽培における健康な土壌をつくるうえで、土壌医検定の資格は役立つでしょう。

⑦農薬管理指導士

農薬管理指導士は、農薬の安全使用に関する専門知識を持ち、農薬使用者に対して指導・助言を行える資格です。環境保全型農業の推進に貢献でき、農薬販売店やJA(農業協同組合)などで、農薬使用者に対して適切な農薬の選択や使用方法について指導・助言をおこないます。

農薬は、適切に使用しなければ、人体や環境に悪影響を及ぼす可能性があります。農薬管理指導士の資格を取得すれば、農薬に関する知識を深め、安全な使用方法を農家に指導できます。牧場での農薬使用において、環境への負荷を低減し、安全な農作物生産を推進するためにも、農薬管理指導士の資格は必須と言えるでしょう。

⑧毒物劇物取扱責任者

毒物劇物取扱責任者は、特定の毒物・劇物を取り扱う際に必要となる資格です。農業においては、特定の農薬(毒物または劇物に指定されているもの)を取り扱う場合に、この資格が必要となります。毒物及び劇物取締法で定められた毒物・劇物を取り扱う事業所では、毒物劇物取扱責任者を設置することが義務付けられています。

毒物または劇物に該当する農薬は、人体や環境に有害な影響を及ぼす可能性があるため、適切な管理と取り扱いが求められます。資格取得者は、農薬の保管や使用、廃棄に関する責任を負い、関係法令を遵守し、事故防止に努める必要があります。

⑨農業簿記検定

農業簿記検定とは、農業経営における簿記の知識を習得していることを証明する資格です。農業簿記は、一般的な簿記とは異なり、農業特有の会計処理が必要となります。

この検定では、農業簿記の基礎から応用まで体系的に学ぶことができ、3級から1級までレベル別に分かれています。3級は個人経営の青色申告、1級は法人経営の会計処理に対応できます。

確定申告を自分で行う際にも役立ちますし、経営状況を正確に把握して経営改善に繋げられる実用性の高い資格です。

⑩水田環境鑑定士

水田環境鑑定士とは、水田の環境の鑑定ができる資格です。環境保全に関する専門家として活躍でき、専門的な立場から、生物多様性や環境保全に関する調査や診断をおこないます。

鑑定する際は、生産履歴の確認や土壌診断、水質調査などを行い総合的に判断します。水田は、水田環境鑑定士の資格を取得すれば、水田の環境保全に関する専門知識を習得し、持続可能な農業の実現に貢献できます。

【医療系】牧場で働くときに役立つ資格2選

【医療系】牧場で働くときに役立つ資格2選

続いて、医療面において役立つ資格を2つ紹介します。以下で解説するのは、いずれも動物の命を預かる仕事をするうえで必須の資格となります。

①家畜人工授精師

牛などの家畜の繁殖に関わる仕事に就きたい場合は、家畜人工授精師の資格があると非常に有利です。家畜人工授精師は、国家資格であり、専門的な知識と技術を持っていることの証明になります。

具体的には、家畜の人工授を始めとした繁殖管理の仕事に携われます。人工授精は、優良な遺伝子を持つ家畜を効率的に増やしたり、受胎率を向上させたりするために用いられる技術であり、牧場経営において非常に重要な役割を果たします。

家畜人工授精師の資格を取得するためには、所定の講習会を受講し、試験に合格する必要があります。資格取得後も、最新の技術や知識を習得するために、継続的な学習が求められます。家畜人工授精師は、命を繋ぐという非常に責任のある仕事であり、動物の命を尊重する心が求められます。

②獣医師免許

牧場で動物の健康管理や治療に携わりたい場合は、獣医師免許が必須となります。獣医師免許は、国家資格であり、動物の診療、治療ができる唯一の資格です。獣医師免許を取得すれば、病気やケガをした動物の治療や出産に立ち会えます。

牧場では、牛、豚、鶏など、様々な動物が飼育されており、それぞれの動物に特有の病気やケガが発生する可能性があります。獣医師は、これらの動物たちの健康状態を常に把握し、適切な治療を施して、動物たちの健康を守ります。

獣医師免許を取得するためには、獣医学系大学で6年間の正規課程を修了し、獣医師国家試験に合格する必要があります。獣医師になるのはハードルが高い道のりですが、動物医療の最前線で活躍したいという強い意志を持つ方にとっては、非常にやりがいのある仕事です。

資格勉強以外で牧場について学ぶ方法

資格取得以外にも、牧場について学ぶ方法はたくさんあります。具体的には以下のとおりです。

具体的に解説しますので、一つひとつみていきましょう。

農業経営セミナーで勉強する

農業経営セミナーは、社会人が働きながら効率的に農業経営の知識を学べる方法です。JA(農業協同組合)や自治体、民間企業などが主催しており、週末や夜間など、社会人が参加しやすい時間帯に開催されることが多い傾向にあります。

経営戦略や財務管理、マーケティング、6次産業化など、テーマ別のセミナーを受講すれば、体系的に知識を習得できます。さらに、近年はオンラインセミナーも増えているので、全国どこからでも受講できるのも嬉しいポイントです。

独学で本を読んで勉強する

本は、自分のペースで体系的に農業経営の知識を学べる基本的な学習方法です。農業に関する書籍は、入門書から専門書まで様々なレベルのものが出版されています。

農業経営の基礎知識、経営戦略、財務管理、マーケティング、6次産業化など、自分の興味やレベルに合わせて書籍を選び、勉強を進めていくと良いでしょう。

農業ボランティアに参加する

農業ボランティアは、農業の現場をリアルに体験できる学びの場です。実際に農作業を手伝えば、農業の大変さ・やりがいを肌で感じられます。

また、農繁期の週末などに農作業を手伝うボランティアを募集している農家があります。農家のボランティアは農業をリアルに体験できる貴重な機会なので、積極的に参加することをおすすめします。

牧場への就職を有利に進めたい方はエージェントの力を借りよう

牧場での仕事は、仕事内容によって求められるスキルや経験、役立つ資格も大きく異なります。自分に合った仕事を見つけるためには情報収集が不可欠ですが、個人で全てを網羅するのはなかなか難しいかもしれません。

そこで役立つのが、農業専門の転職エージェントです。転職エージェントは、あなたのスキルや経験、希望条件を丁寧にヒアリングし、求人をマッチングしてくれます。さらに、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など、選考通過率を上げるためのサポートも提供してくれます。

「自分のスキルが牧場でどう活かせるのか分からない」「どんな資格を取れば有利になるのか知りたい」といった疑問にも、専門的な知識と豊富な経験に基づいて的確にアドバイスしてくれます。転職エージェントは、あなたの就職活動を強力にバックアップしてくれる、頼りになる存在となるでしょう。

まとめ

牧場で働くために必須の資格はほとんどありませんが、関連する資格を持っていれば、就職や転職を有利に進めるうえで大きな武器になります。

しかし、資格よりも大切なのは、動物に対する愛情や仕事への情熱、そして体力です。資格取得を目指すことも重要ですが、まずは牧場での仕事に興味を持ち、積極的に情報収集や体験を重ねていきましょう。

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