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生産牧場スタッフとは?生産牧場の仕事内容や年収、やりがいについてご紹介

生産牧場スタッフとは?生産牧場の仕事内容や年収、やりがいについてご紹介

「生産牧場のスタッフとして働きたい」
「馬と深く関わる仕事がしたい」

そう考えている方にとって「生産牧場スタッフ」は魅力のある仕事です。しかし、その仕事内容や年収、大変な側面についてイメージできない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、生産牧場スタッフの仕事内容や年収、「やめとけ」と言われる理由などを解説します。この記事を読めば、あなたの疑問や不安を解決するきっかけになれれば幸いです。

生産牧場スタッフとは?

生産牧場スタッフとは?

生産牧場スタッフとは、競走馬の繁殖と育成を専門に行う牧場で働くスタッフのことです。

主な役割は、繁殖牝馬(お母さん馬)の世話や妊娠管理、出産サポート、生まれた仔馬の育成などの業務を担うことです。馬の一生を左右する仕事であり、日本の競馬産業や馬事文化を支えていると言えます。

生産牧場スタッフの仕事内容

生産牧場スタッフの仕事内容

生産牧場スタッフの仕事は、多岐にわたり、体力と専門知識が要求されます。主な業務は以下の通りです。

繁殖牝馬管理・交配・妊娠管理

生産牧場スタッフは、繁殖牝馬の健康を管理する専門性の高い業務を行います。

牝馬の発情周期を確認し、最適なタイミングで種付けが行えるようサポートしているのです。受胎が確認された後は、妊娠期間中、牝馬の体調管理を徹底し、栄養状態や運動量を細かくチェックすることが求められます。

また、出産に向けての準備を整えるため、獣医や繁殖担当者と連携を取り、万全の体制で安全な出産を目指します。

出産サポート・新生仔馬のケア

生産牧場スタッフの仕事の中で緊張感があり、同時に感動的な瞬間が出産サポートと言えます。分娩の兆候を見逃さず、立ち会い・介助を行うのがスタッフの重要な役割です。

特に、分娩時の迅速かつ適切な対応は、母子両方の命を守るために不可欠です。無事に仔馬が生まれた後は、すぐに以下のように新生仔馬の初期ケアを担当します。

生まれたばかりの仔馬の体温管理や健康状態の観察は、その後の成長を左右するため、熟練の技術と経験が求められます。

仔馬の成長管理・初期調教補助

生まれた仔馬が健康な競走馬となるための土台を築くのが、仔馬の成長管理・初期調教補助の業務です。

スタッフは、成長段階に合わせた運動や餌の調整をきめ細かく行い、健全な発達を促します。また、将来の本格的な調教に備えるため、馬房での扱いや引き運動、手入れといった、人間との共同生活の基礎となる訓練を学ばせます。

これらの初期調教は、仔馬が人を信頼し、スムーズに調教を受け入れるための基盤を築くために欠かせません。

馬房清掃・環境整備

馬が健康で快適に過ごせる「住環境」を維持することは、病気やケガの予防に直結します。

スタッフは、馬房を清掃して、湿気を防ぎ清潔さを保つために敷料(わらやおがくず)の交換を行います。この清掃作業は、馬の健康状態を細かくチェックする機会となるのです。

さらに、馬房の柵や扉、給水設備などの器具や施設の点検・修繕を担当し、馬が怪我をしないよう、常に安全な環境を維持しています。

餌やり・給水管理・栄養調整

生産牧場スタッフは、馬の年齢・体重・活動量・妊娠の有無といった個体差を考えた上で、獣医や栄養士の指導のもとで栄養管理を行います。馬の健康を支える「食」の管理は、専門知識が求められる重要な業務です。

給餌・給水のタイミングを正確に管理するとともに、給餌時には馬の食欲や体調変化を細かく観察し、異常の早期発見には欠かせません。

単に餌を与えるだけでなく、馬ごとの栄養状態を把握し、飼料の微調整を行うことが、馬のパフォーマンスと健康維持に貢献します。

健康チェックと病気の対応

生産牧場スタッフは、毎日のブラッシングや給餌時などに触診や視診を行い、以下のように馬の健康状態をチェックします。

馬の命を守るために病気の早期発見・早期治療は重要です。異常を発見した場合は、すぐに管理者や獣医に報告して対応します。また、予防接種や寄生虫の駆除などの定期的な健康管理が、大規模な病気の発生を防ぎ健康を守ります。

記録・データ管理・報告業務

生産牧場スタッフの仕事は、現場での肉体労働だけでなく、正確な記録・データ管理も不可欠です。

スタッフは、担当する馬ごとの健康状態、成長の記録、繁殖の経過といった重要な情報を毎日データ化して管理します。

出産日や治療履歴、ワクチン接種の履歴、駆虫の記録などのデータを整理し、管理者や獣医に正確に報告することで、牧場全体の運営がスムーズに進みます。

生産牧場スタッフの年収

生産牧場スタッフの年収

厚生労働省の調査によると、生産牧場スタッフ(競走馬飼育作業員、 種馬飼育作業員)の年収は351万8,000円です。

ただし、この金額は勤務する牧場の規模や地域、スタッフの経験年数や専門的な実績によって変わります。特に、繁殖技術や育成技術に長けたベテランスタッフは、その専門性が高く評価され、より高待遇で迎えられる傾向にあります。

また、多くの牧場では住み込みや寮の提供があるため、実質的な生活費が抑えられる点も、収入を考える上で考慮すべき要素です。

参考:職業情報提供サイト「jobtag」

生産牧場の魅力とやりがい

生産牧場の魅力とやりがい

ここでは、生産牧場スタッフの魅力とやりがいを紹介します。

命の誕生に立ち会える

「命の誕生に立ち会う」ことは、生産牧場スタッフという仕事の魅力です。

毎年訪れる出産シーズンでは、分娩という奇跡的な瞬間に立ち会い、生まれたばかりの仔馬をサポートすることができます。この感動的な経験は、他の仕事ではなかなか得られません。

さらに、生まれたばかりの仔馬が、自分の手で世話をされながら元気に育ち、力強く牧場を駆け回る姿を見守る喜びは計り知れないでしょう。

馬に関係する専門性が身につく

生産牧場スタッフとして働くことで、馬に関する幅広い専門知識と高度な技術を習得できます。具体的には、次のように多岐にわたります。

これらの専門知識と技術は、将来的に調教師、装蹄師など馬に関わる他の専門職へのキャリアパスを築く上でも、大きなアドバンテージとなるでしょう。

キャリアパスが明確である

生産牧場の世界には、努力と実績に応じてステップアップできる、比較的明確なキャリアパスが存在します。キャリアは、まず見習い・スタッフとして現場での基礎を学び、経験を積むことで主任やリーダーへと昇進します。

さらに、専門的な知識と技術を深めれば、牧場の経営に深く関わる牧場管理者へとステップアップできるところもあります。

また、独立志向が強ければ、自身の経験や実績を活かして独立開業し、小規模な牧場を経営する道も開かれます。

成績による報酬・評価制度がある

生産牧場スタッフの評価は、日々の労働に加えて、育成した馬の「成果」によっても行われる点にやりがいがあります。

労働時間で賃金が決まるのではなく、牧場によっては、担当した繁殖牝馬の出産成績や育成した競走馬が活躍した実績に応じて、特別な歩合給や特別手当が支給される報酬制度を導入しています。

この成果報酬制度は、スタッフのモチベーションを大きく高め、より質の高い馬の育成を目指す原動力となるでしょう。

生産牧場スタッフは「やめとけ」と言われる理由・注意点

生産牧場スタッフは「やめとけ」と言われる理由・注意点

生産牧場スタッフにはメリットがある一方で、「やめとけ」と言われることもあります。ここでは、その理由と注意点を見ていきましょう。

出産・繁殖期の重労働・体力負荷

生産牧場の仕事が「やめとけ」と言われる主な理由は、特に出産・繁殖シーズンにおける重労働と極度の体力負荷です。この時期は、出産時の介助のほかに、多量の飼料や敷料の運搬といった力仕事が多く、体力や持久力が必須となります。

また、寒冷地に位置している牧場は、冬場は厳しい気候の中での屋外作業を強いられることもあります。

馬の世話に終わりはないため、長時間の労働になることも珍しくありません。コンディションを維持し続けなければならない点が、この仕事の厳しさとして挙げられるのです。

夜間・緊急対応・不規則勤務

馬の出産や急病は時間を選ばないため、夜間の呼び出しや緊急対応が発生し、これが生産牧場スタッフの生活リズムの乱れを引き起こします。

分娩が近づいた牝馬の監視を夜通し行ったり、突発的な怪我や病気の処置に当たったりしなければなりません。特に繁殖シーズン中は、休日が取りにくくなるため、友人や家族とのスケジュール調整が難しくなるなど、不規則な勤務形態になりがちです。

緊急時には迅速な対応が求められるため、生活リズムが不規則になる場合もあります。

収入の変動性・報酬構造のリスク

生産牧場スタッフの年収は、働く牧場の規模やその年の繁殖成績によって差が出やすく、収入の変動性があることも注意点の一つです。

育成した仔馬が高値で取引されれば大きなボーナスを得られる可能性がある反面、その年の成績が思わしくない場合は、報酬が安定しないリスクもあります。

また、競走馬市場や畜産業界全体の景気の動向にも影響を受けるため、自身の努力だけではコントロールできない外部要因によって収入が左右される可能性があります。そのため、安定した収入を重視する人にとっては、このリスクが懸念材料となるでしょう。

精神的ストレス・責任の重さ

生産牧場スタッフは、馬の命や出産という、極めてデリケートなものを扱うため、精神的なストレスと責任の重さが伴います。

分娩時のわずかなミスが母子に致命的な結果をもたらす可能性もあり、仕事には失敗が許されない強い緊張感を抱きがちです。

また、育ててきた馬が病気や事故で命を落としてしまうといった悲しい事態に直面することもあり、その際には心理的な負担を負うことになります。

まとめ

生産牧場スタッフは、競走馬や乗用馬となる馬の命の誕生から成長までを支える、専門性が高く、やりがいのある仕事です。仕事内容は繁殖牝馬管理や出産サポート、仔馬の育成、環境整備、健康管理など多岐にわたります。

命の誕生という感動的な瞬間に立ち会える喜びや専門性が身につき、キャリアパスが明確である点が大きな魅力です。しかしその反面、出産期の重労働、不規則な夜間対応、そして馬の命を預かる責任の重さといった厳しい側面もあります。

大変な側面を理解した上で、馬の成長を支える喜びと感動を追求したいと願う人にとって、生産牧場スタッフの仕事は最高のキャリアとなるでしょう。

あなたが馬の世界で働くことに興味を持ったなら、まずは求人情報や牧場の見学を通して、この特別な仕事への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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